風況観測
風車の大型化に伴い従来の風況観測タワーではハブ高さのでの実風速が測定できなくなってきています。
※風況観測タワーは航空法のため、高さ60m未満にする必要があります。
60m以上の計測の場合、航空障害灯の設置が必要となります。
ドップラー・ソーダ Triton Wind Plofiler の特徴
- 音波を用いて風向・風速を計測
- 計測高さは40~200m(3MW以上風車のハブ高さをカバー)
- スタンドアローン稼働(追加電源は不要)
- 衛星通信によりデータ通信・Vaisala社サーバーで管理(携帯電波の心配不要)
- 温度、気圧、湿度を計測
- GPSによる正確な緯度経度と時間スタンプ
- 建築確認申請や景観条例届などの手続き不要
- 世界で多数の実績
- 500基以上の出荷、日本でも導入実績あり
Triton
騒音に関して
- ドップラー・ソーダは音波で風速を計測するため、騒音が発生します
民家などがある場合、一定の離隔が必要です - 騒音値
Toritonの真横で87dB
50m離れた場所で63dB
断続的 2.5秒感覚 - 音波は天頂方向に放出します
Toritonの近傍にいても耳の保護具は必要ありません - 騒音の認識
250m離れると騒音は認識されにくくなります
一般的に風車と生活居住区との離隔距離は500m以上です
観測方法
- 音響ドップラー機器
- ツイーター(高音スピーカー)のモノスタティックアレイ
- 3方向に音波ビームを照射
- 大気から反射するバックスキャッター(後方散乱)から風速を算出する
設置までの流れ
取得データ(例)
ドップラー・ライダーとの比較(参考)
項目 | ドップラー・ソーダ | ドップラー・ライダー | 観測タワー |
観測可能高さ | 200mまで | 200mまで | 60m未満 (航空法に依存) |
許認可 | 無し | 無し | 建築確認申請景観条例届 |
設置までの期間 | 早い | 早い | 景観条例届(着工前30~50日)により制約がある |
電源 | 不要 | 外部電源が必要 (燃料電池等) |
不要 |
データ解析 | 費用と時間を消費 | メーカーによる。 風力用に変換が必要な場合もある |
期間や項目を事由に選択肢、データ解析可能 |
メンテナンス | 年1回程度 (少ない) |
本体は少ないが、燃料電池電源の場合、 燃料補充で数週間から1ヶ月程度のサイト訪問 |
2年程度で計測器の交換 |
騒音 | 有り | 無し | 無し |
重量 | 350~450kg | 50~100kg (+燃料電池ユニット) |
- |
積雪対策 | LPG触媒燃焼式 ヒーター |
内蔵電気ヒーター | 着氷等の恐れがある場合は着氷対策風向風速計が必要 |